描写をするように説明するというような意味で使う英語慣用句
under the thumb は、そのままの意味では「親指の下」で何のことやらさっぱり分かりませんね。
thumb(親指を)を使った慣用句はたくさんありますが、この慣用句の意味は「言いなりになる」というような感じになります。
これは、親指で押し付けられるような感じで、人をコントロールするというところから用いられるようになったようです。
under someone's thumb の形で使われることもよくあります。
それでは会話文の中でその使い方をみていきましょう。
例文で確認しましょう
A: Scott always looks timid at home.
スコットはいつも家では気弱なんだよね。
B: Yeah, he is under the thumb of his wife.
うん、あいつは奥さんの尻にひかれているからね。
このように「of +人」を後ろに付けて「~の尻にひかれる」などの感じでも使えます。
※ timid 気弱な、臆病な、内気な
the の部分には someone's と、名詞の所有格が入ることがよくあります。
A: Tracy does like bullying the weak. I don't want to make her angry.
トレイシーは弱い者いじめが大好きなの。彼女を怒らせたくないわ。
B: You don't have to be under her thumb, do you?
彼女のいいなりになる必要はないんじゃないの。
weak は「弱い」という意味ですが、the weak で 「弱い人たち」ということになります。
これは「the+形容詞」で、その形容詞の意味を持った人の集合を表し、the young だと「若者たち」、the strong だと「強いもの、権力者」といった意味になります。
形容詞なら何でもいいとは限りませんが、いろいろ利用できそうなので大変便利な表現方法ですよね。
同じような意味で使える他の慣用句では、eat out of (one's) hand という表現もあります。
A: The rogue nation is threatning to attack your country.
そのならず者国家はあなたの国を攻撃すると脅しているよね。
B: Well, our people will never eat out of their hand.
あ~、我々国民は奴らの言いなりには絶対にならないよ。
複数形の代名詞の their の後であっても hand で大丈夫です。
「言いなりになる」という意味では pliable(プライアブル)という、少し難しい単語があります。
A: I hear that Ben was told to tell a lie by those bad guys.
ベンはあの悪共に嘘を付くように言われたんだって。
B: He isn't such a pliable person.
彼はそんな言いなりになるような人じゃないわ。
これは「柔軟な、曲がりやすい、融通がきく」などの意味でも使われるので、前後関係で判断する必要があります。
他にもいくつか似たような意味を表す単語があります。
余裕のある方はたくさん調べて、たくさん覚えて使ってみるのも良いでしょうね。