独りで、自力でという言葉を英語の慣用句で表現
on one's own は、文章の中でいろいろと異なる意味を持つ語句の一つです。
own は形容詞で「自分の、独自の」などの意味があり、動詞としては「所有する、(事実、真実として)認める」などの意味でも使われる単語です。
one's は「~の」という所有格で、主語に合わ my, his, her などの形にします。
よく使われる慣用語句の一つなので、うまく身に付けることができれば、会話などで非常に役立つと思います。
例文で確認しましょう
A: Why didn't Akira come along with you?
なんでアキラは君と一緒に来なかったの。
B: I think he wants to be on his own.
彼は一人でいたいんだと思います。
この会話の on one's own の意味は「一人で」で alone と交換可能です。
A: I've booked the hotel for our travel next week.
来週の旅行のホテルを予約したよ。
B: Hey, don't do it on your own.
ねえ、勝手にやらないでよ。
この例文での「勝手に」は without permission などの英語でも言えますが、日常の会話で使うには少し堅い感じになるので、あまり適切とは言えないでしょう。
ただ、日常会話であっても、逆に堅言い方をするということはもちろんありますね。
その他にもこの慣用句にはいくつかの意味があるので例文で確認していきましょう。
We had to evacuate the area on our own due to a sudden eruption of the volcano.
「突然の火山噴火で、我々は自力でその地域から避難しなければならなかった。」
この場合は「自分たちの力だけで」と言う意味になり、by ourselves ともできるでしょう。
この語句は、対象が人ではなく物・事であっても使えます。
My car moved on its own while I was taking a nap in it.
「車は私が中で昼寝をしていると勝手に動き出したんです。」
この例文においては、「何もしないのに自動的に」みたいな意味になっているので by itself や automatically などの単語で表現することもできるでしょう。
The churches on the island are awesome enough on their own.
「その島にある教会はそれだけで十分に荘厳である。」
awesome は少し難しい単語ですが、最近ではアメリカ英語で「すごい、素晴らしい」などの意味でもよく使われるので、覚えておくと良いででしょう。
さて、以上のように、on one's own という語句は、文章の中身や会話の流れによってその意味が変わるので、日本語の訳を考える時は気を付けて下さいね。