強い感じでの気持ちや相づちなどで使われる表現
not half はそのままでは、「半分ではない」という意味の言葉になってしまいます。
もちろんこういう意味もありますが、実は、相手の言ったり聞いたりした事に対して、「もちろん」「当たり前だよ」のようなニュアンスでも使われる口語でもあります。
しかし、その逆に「全く~ではない」という意味になることもあります。
これがどいういった場面で使われるのかを、以下の例文を参考に見ていって下さい。
例文で確認
A: You like fishing, don't you?
君は魚釣りが好きなんだろ。
B: Fishing? not half!
魚釣りかい、決まってるじゃん。
この場合の not half は次のように very much という意味と同じになります。
I like fishing very much.
つまり、中途半端なんかじゃなくて、ムチャクチャ好きだと言っているわけです。
A: Roly is not half stupid. Don't you think so?
ローリーは本当に馬鹿だよな。そう思わないかい。
B: Right, he dropped his smartphone in water again.
まったく、また自分のスマホを水に落としたんだぜ。
この例文のように、形容詞を後に置いたりすることもあります。
ここでは He is very very very stupid. とかにしても良いくらいの意味になっているわけです。
A: You don't half look like someone who I've met the other day.
あなたは先日僕があった人に本当に良く似ているよ。
B: Oh, do I? Was that a man or woman?
おや、そうかい。で、その人は男性、それとも女性だったの。
この例文では、look という動詞が後に続いているので、don't half となっていますね。
この例では You really do look like ... みたいな意味と同じ感じを表現できるわけです。
さて、これに bad を付けて not half bad というものあり、これも結構使い回しができる表現だと思います。
最初はどうかなあと感じたものが、思ったほど悪くはない、とのようなニュアンスで使われます。
また、ある意味ではすごく良いと感じた場合にも使えるでしょう。
A: Honey, how about this salad?
あなた、このサラダはどう。
B: Umm, it's not half bad. I'm fully satisfied.
う~ん、悪くないよ。満足だね。
fully は、「完全に、全く」などの意味で、satisfied は satisfy(満足させる)が形容詞になったものです。(文法はどうでもいいですね。)
not too bad を使うと分かりやすいですかね。
The salad isn't too bad. としても良いということです。
では、次はどうでしょうか。
A: Why not have a listen to this band?
このバンドをちょっと聴いてみてよ。
B: Well, it's not half bad a song.
あ~、悪くない歌だね。
not half の後ろに名詞の song が来ていますが、これには a が付くので、語順としてこのようになることがあります。
※ have a listen は listen が名詞として使われており、英語ではこのような言い方になることもよくあります。
have a look, have a taste などと同じような使い方です。