かろうじて危機を脱した時に使う表現
near thing をそのまま訳すと「近い物(事)」となりますよね。
当然こんな風にも訳せますが、実は「間一髪、九死に一生、危機一髪」など、もう少しで危なかったという状況を表す意味でも使われるイディオムなのです。
この表現に似た語句も他にたくさんありますので、それらのいくつかも併せて紹介しています。
例文で確認
A: I was nealy run over a truck yesterday.
昨日はもう少しでトラックにひかれるところだったんだよ。
B:You mean it was a near thing, don't you?
間一髪だったってことかな。
be run over は「車に轢かれる」というよく使われる表現です。
truck はそのままトラックのことですが、イギリス英語では lorry(ローリー)と言うのが普通です。
さて、日本語にもたくさんの似た表現があるように、この near thing と同じような意味を表す英語表現が他にもたくさんあります。
その1つ目は、この thing が go になる言い方です。
A: Look, that big rock is about to fall on the house.
見ろよ、あの大きな岩が今にもその家に落ちて来そうだぞ。
B: It looks like a near go.
危機一髪ってとこだね。
be about to は「今にも~しそうだ」という意味です。
もちろんこの go は動詞ではないので変化はしませんよ。
上記に出た near thing の near が close になることもあります。
また、これらの表現は、危機ばかりから逃れるという訳をせずに、何とか成功するという訳で表現した方が良い場合もあります。
A: How is your new business project going in France.
フランスでの新しいプロジェクトはうまくいっているかい。
B: Well, some people are showing interest. I think it is a close thing.
うん、興味を見せてくれている人もいるよ。何とか成功かなというところだね。
それからこの thing を shave(毛をそる、ひげそり)という単語で言うこともあります。
A: Did you enjoy your trip to Egypt?
エジプトの旅は楽しかったかい。
B:Yeah, but I had a lot of close shaves while traveling in the country.
まあね、でもその国を旅している時はたくさん命拾いしたよ。
このように複数形にすることも可能です。
この shave の本来の意味から「髭を剃る、毛を短く刈る、剃る」という意味でも使えます。
You look cool. Where did You get a close shave?
恰好いいじゃん。どこで切ってもらったんだい。
それから close call と言うこともあります。
A: Mark said he'd been to the war-torn region, and had had several close calls there.
マークはあの紛争地域に行ってきて、そこで何度も死ぬ目に遭ったんだって。
B: I do believe that's a matter of course.
それは当然のことだと思うよ。
war-torn region 紛争地域、戦争で荒廃した地域
このAの英文は”話法”による過去完了を使っており、初心者の方には難しいと思いますので、理解できなくても気にしないで下さいね。
最後に、日本語にもなっている near miss(ニア・ミス) というのもあります。
これは特に、飛行機などが接近し過ぎて、もう少しで大事故につながるという状況を表現する場合に使われますね。
そいう言った感じからも、上記の語句と同じような意味で使われることが理解し易くなるかと思います。
A: A UFO and I had a near misse.
UFOと異常接近しちゃったよ。
B: Oh, it really was a near miss, wasn't it?
おう、それはまじで危機一髪だったな。
他にもたくさんありますので、興味がある方はぜひ調べてみて下さいね。
ご自分で調べることも良い英語の勉強になると思います。