感情的または政治的に大きな問題などを表現する慣用句
hot button は直訳で「熱いボタン」となりますが、これは一体どういう意味になるでしょうか。
hot 自体が「激しい」とか「危ない」という意味になることもあります。
button は服の「ボタン」であったり、機器などにある「ボタン」であったりしますが、この場合は後者のボタンのことです。
つまり「危ないボタン」ということで、「重大な問題」とか「激しい論争を引き起こすもの」などの意味合いで使われています。
その他には、形容詞で「感情的な」や「重大な」というような意味でも使われます。
それでは、例文でその使い方をみていきましょう。
例文で確認しよう
A: I know they stole my election two years ago.
2年前あいつらが俺の選挙を盗んだんだよ。
B: Are you going to push a hot button again?
また激しい論争を引き起こすつもりなの。
button(ボタン)ですから、このように push などの「押す」という単語と供に使われることがよくあります。
問題となるものが多い時は複数形にもなります。
A: There are too many hot buttons around the world even in this 21st century.
この21世紀でさえ、世界中であまりにも多くの重大な問題が起きているよね。
B: True. Wars and conlifcts are constantly taking place here and there.
その通りね。戦争や紛争があちこちで絶え間なく起きているわね。
take place 発生する、起こる
形容詞として使われる場合はハイフンで結ばれることがあります。
A: Sally suddenly burst into tears as soon as I talked about her ex-boyfriend.
サリーは私が元カレの話をした途端に急に泣き出したのよ。
B: That must've been a big hot-button issue for her.
それは彼女にとってすごく感情的な問題だったに違いないわね。
この形では issue という単語とセットでよく出てくるので覚えておきましょう。
状況により、訳としては「(重大な、決定的な)問題」とかにもできるでしょう。
burst into tears 急に泣き出す
後ろに付く語句によって、いろいろな訳をすることができます。
A: The soft-drink advertisement makes me feel nostalgic.
この清涼飲料水の宣伝は郷愁を感じさせるんだ。
B: Yeah, it's a hot-button ad. All things aside, the actors are good.
そうだね、感情に訴えてくる宣伝だよね。何と言っても、役者たちが良いよ。
ad は advertisement の略です。
all things aside は「全てのものを横においても」の意味で「何と言っても」の訳ができ、この代わりに after all とかにもできます。