学校英語の意義

初心者へ贈る英会話勉強方法

学校英語の意義とは

学校英語は役立たないと言われて久しいのですが、これは学校で習うことの多くが文法中心であったことに原因の一つがあるのは確かでしょう。

しかし、その文法を学ぶのが悪いのではなく、習った文法を生かしながら、英語を英語として使う機会が、学校やその周りの環境の中でほとんどなかったことが最大の悪因だと思います。

意義というよりも、それを知るという機会を与えてくれる場であるはずです。

それを知って興味を持つことができた人こそが、役立てて行けるはずです。

学校で習う英語(文法)は無駄ではない

今でこそ、ALT(assistant language teacher/外国語補助教員)が英語の授業に本物の英語を体験させる?ためにやってきますが、公立学校では週1、2回程度で、英語授業も週4,5時間程度しかありません。

しかも1回の授業時間が50分程度で、その授業においてもほとんどが日本語を使ってのやりとりです。

さらに、そこでALTと直接英語でのやりとりが出来る生徒や時間も、かなり制限されているはずです。

さらにさらに、英語の授業以外や家などでは、英語なんか使わないとなれば、いつまでたっても英語が話せるはずがありません

「英語なんて日本語と同じ言葉なんだから誰でも出来る」と言っている人やCMなんかもありますが、学校で習う英語はただの言葉ではなく、一つの学習科目になっているので、その成績に差が出るのは当たり前のことです。

それは学校での日本語の文法(用語等)の授業が、日本人にとっても難しいことを考えれば、容易に想像が付くはずです。(少なくとも私は不得意でした。^^;)

エスペラント語以外は、どのような言語であっても、文法から先にできたわけではありませんので、常人であれば、いつまでも文法だけを学んでいては、その言語を操るのは容易ではないでしょう。

This is a pen. なんて言葉を使うことはないという意見もしばしば聞いたりしますが、中にはおもちゃ的な物もあって、一見ペンには見えない物も売られています。

それを説明する時に You know, this is a pen. 「あのね、これはペンなんだよ。」なんて言うことも考えられるので、何の無駄もありません。

逆にペンに見えて実は盗聴器だったりすることもあるでしょう。その場合には次のように言われるかも知れません。

This is not a pen. Actually, this is a bugging device.
「これはペンじゃないんだよ。実は、盗聴器なんだ。」

This is ~は物だけでなく、人の紹介にだって使えますよね。

This is Mr.Tanaka.
「こちらは田中さんです。」

話す言葉は人それぞれなのですから、自分が良いと思ったら、他人の言う事などあまり気にせずに、吸収できそうなものからドンドン吸収していってください。

間違いのない会話表現として学び、口からスルスル出てくるようになったものは、英文法学者やそれを教える必要のない人たちでなければ、あえてそれを文法的に考えてみる必要もないはずです。

学校の文法を学ぶことで良い点は、他にもあると思います。

例えば、まだまだ簡単に英語を話せない人が、ある場面で言いたかった事があったのに、応用できる表現を知らなかったので、知っている単語を使って、何とかその場を過ごしたとします。

その後で、その人は文法を調べ、自分の言った言葉が正しかったのかどうかの判定をする事ができます。

自分の伝えたかった通りの意味になっていれば問題ありませんが、そうでなかった場合は、自分自身で修正することもできるでしょう。

間違っていたものは、自分自身に対しての恥ずかしさというものが、大抵の人には生まれるはずです。(少なくとも私もその一人です。)

そうやって間違ってしまったものは、記憶に残りやすいので、割と簡単に覚えることができると思います。

その後、会話の中でそれと同じか、それに似た表現をしようとした時には、その経験が大いに役立つことでしょう。

He is like a dog. がなぜ間違いで、He likes dogs. がなぜ正しいのか分からない初心者の方がいたとします。

こういう人でも、ネイティブ(ネイティブでなくとも、それを教えてくれる力のある人でも良い)とたくさん話せたり、ネイティブの話す英語を直に聞ける環境にいれば、文法を学ばずとも He likes dogs. が正しい言い方であると、やがて気付くことができるでしょう。

正しい文法(正しくてもおかしな言い方になる場合もあります。)をある程度学べば、それをうまく応用し、英語で言えるようになります。

それが一旦身に付けば、もうその文法に頼らずとも、それに関した表現は会話の中で使って行けるのです。

つまり、文法は万能ではなく、英会話をしたいという人の一つの手助けになると信じています。

ですから、文法は面倒だから勉強したくないと思う人は、そうする必要もないのです。

毎日積み重るように英語を聴き話していけば、やがてはそれに見合った英会話力ともいうものが付いてくるでしょう。

学校で習う英語をただの受験科目の1つだと考えるだけで、会話のための道具だと思って学んでいかないのであれば、いつまで経っても役に立たないのは当たり前ではないでしょうか。

世界中の人とつながることができる言葉だと考え、楽しんで学んでいければ自ずと実力が付いてくるはずです。

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