せめて、という英語での言い方は・・・
せめて彼にはその事実を知ってもらいたかった。
レベル1
今回の問題は初級者の方にとって、文型的にも少し難し部分があるかも知れません。
また、「せめて」という言い方は、日本語を少し変えれば分かり易くなると思いますが、これは絶対になければならないというものでも無いので、後に回しましょう。
■ I wanted he knew the fact.
まず、日本語を読めばお分かりのように、全体として過去形にする必要があるわけですが、know が knew になっているのは問題があります。
もちろん、know の過去形は knowed ではありませんね。
この英文の形でいうと、wanted の後ろに that があり、それが省略されて、別の文がくっ付いている状態になっていると言えます。
しかし、want の場合、「want that +文」という形には出来ません。
レベル2
「人に~して欲しい」と言いたい場合は、「want +人+to+動詞の原形」という形にします。
■ I wanted he to know the fact.
この英文にはまだ間違いが残っています。
それは「人」の箇所で、he なら he-his-him-his の him にしなければなりません。
■ I wanted him to know the fact.
これで最初の日本文の意味が、ほとんど伝わる英文になりました。
残りは「せめて」ですが、これは「少なくとも」というように、日本語を言い直せば、分かる方も増えてくるのではないでしょうか。
レベル3
「少なくとも」は at least といった言い方で表せますね。
■ At least I wanted him to know the fact.
at least は文中や文尾に付けることも可能です。
I wanted at least him to know the fact.
least は little- less- least となる、little の最上級です。
これは at the very least と言うこともあり、very だけを省略することも可能です。
ところで、at least 「せめて」という言葉は、会話の内容が変われば、それにしたがって少し変わることもあります。
I think it's the least you can tell me your name.
「せめて君の名前を教えてくれてもいいんじゃないの。」
次のような決まり表現もあります。
It was the least I could do.
「どういたしまして。」
これは、相手からのお礼の言葉を受けて返す時に使います。