英会話練習文39
彼女は知らないうちにお金を全部盗まれたんだ。
レベル1
日本でもあることですが、海外に行く時に、特に注意しなければならないものの一つが「スリ」だと思います。
そこで「お金を盗まれた」という事を訴える時に必要な英語表現を覚えておくと良いと思います。
「盗む」という英語は、初心者にとって少し難しいですね。
この場合には steal(スティール)という単語を使えば良いでしょう。ただし、この単語は「スリでお金を盗まれる」という事に限りません。
「スリにあう」という単語は別にありますので、これは後で述べたいと思います。
■ She didn't know money was all steal.
この英文においては、文法的にいくつか間違いはあるものの、その訳としては、「彼女は全てのお金を盗まれたことを知らなかった。」というような意味で伝わってしまうでしょう。
このような意味で伝わってくれれば、それはそれとして問題はないと思います。
ただ、より細かなニュアンス(意味合い)を伝えたい場合には、やはり訂正をした方が良いでしょう。
この中で、「知らないうちに」という言い方には、いくつか決まった言い方がありますが、これは現地の警察に訴えるような緊急の場合には、あまり必要無いので、次のレベル2では残りの部分について考えてみましょう。
レベル2
残りの「お金を全部盗まれた。」の部分は、「~された」という受動態になっているので、steal を過去分詞の形にする必要があります。
steal(スティール)- stole(ストール) - stolen(ストールン)
「お金を盗まれた」だけなら、money was stolen とすることもできますが、「彼女の全てのお金を盗まれた」と訳し直すと、少し英語らしい英文にすることができます。
■ Her all money was stolen.
しかし、これもまだ少し問題の残る英文となっています。
all という単語を使う時は、all the ~、 all her ~ という順序になるのが普通です。
したがってここは、all her money was stolen としなければなりません。
これを逆に日本語にすると、「全ての彼女のお金を盗まれた」となり、これだけでは少し日本語らしくなくなります。
これを「彼女は全てのお金を盗まれた。」とすると、日本語的には良くはなりますが、このまま英語にしようとすると間違った英語になってしまうことがよくあります。
×She was stolen all her money. としてしまうことがあるのです。
これを正しい英文にしようとする場合には、高校レベルの文法力が必要になるので、これも後で記述します。
レベル3
「知らないうちに」という言葉を英文にする簡単な言い方の1つに、 before one knows it という決まった表現があります。
one の部分は人を表すので、ここを日本語の主語に合わせて she にし、knows を過去形にすれば出来上がりです。
■ All her money was stolen before she knew it.
上で説明をしたように、この英文では、彼女が「スリ」にあってお金を盗まれたのかどうかは分かりません。
「スリをする」という単語には、pickpocket(ピックポケット)というのがあります。
ただ pickpocket はお金だけでなく、人のポケットや財布から物を盗むという場合にも使われます。
I was pickpockted. と言えば、大体は「お金をすられた」と思われることが多いでしょう。
さて、She was stolen all her money. は、She was stolen の部分で「彼女自身が盗まれた」というような意味にもなってしまい、高校レベルのテストでは割と良く出される問題でもあります。
she を主語としてこのように言いたい時には、次のように have を使います。
She had all her money stolen.
(人+have+物+過去分詞)で「人が物を盗まれる」という、これもお決まりの言い方の1つです。
高校レベルであっても、使われている語句自体はそれほど難しいものが無いと思いますので、余裕のある方は、是非このまま覚えてみて下さい。